小松範之です。

TYSテレビ山口から取材を受けました。

さて、本題です。

不登校のお子さんが

・学校のことを話してくれない

・進路のことを話してくれない

そんなお悩みをよく聞きます。

その原因は、いったい何でしょうか?

それはズバリ、

家庭がお子さんにとっての

「居場所」になっていないから

です。

「本音を言ったところで、どうせ否定される」

と思えば、お子さんは何も言わなくなります。

もちろん、お子さんは

学校のことや進学のことも考えているのですが

親に言わなくなってしまうのです。

では「居心地」のいい場所とは何かというと、

次の3つを兼ね備えている場所のことです。

1.行動の自由

2.承認

3.ゴールの共有

一つずつ説明しましょう。

行動の自由度とは、

「何でもしていい」ことではありません。

各自の責任の範囲内で

自由にできる、ということです。

例えば、

「ゲームは、

家族の食事・お風呂・睡眠を妨害しない範囲でなら

やってもいい」

というルールです。

ゲームをするかしないかはご本人の自由ですが、

親や兄弟の生活パターンまで乱す権利はありません。

だから、夜中に大声でゲームをして

家族の睡眠を妨害するようなら、

自由と責任について

本人と話す必要があります。

やり方としては、あくまでも冷静にこう質問します。

「責任が取れる範囲であなたは自由にしていいよ。

でも、家族の生活や健康についてどう責任が取れるのか

説明してみてくれる?」

そうすれば、お子さんは自分の頭で考えます。

自分で出した結論なら、お子さんは従います。

それから2点目に、承認です。

居場所には「そこにいるだけで承認欲求を満たす」

という機能があります。

人間には承認欲求があるので、

満たされると心地いいと感じます。

例えば、ファミレスでおしゃべりするママさんたち。

このとき、ファミレスは居場所になっています。

なぜなら、お互いがおしゃべりを通して

承認し合うための場所を提供しているからです。

具体的には、

座りやすいソファやお手頃なお値段の食事メニュー、

耳ざわりのよいBGMなどです。

これらがある上で、お互いに承認し合うからこそ

ファミレスは居場所として機能します。

同じファミレスでも、

知らないおじさんと相席で食事をすることになれば

居場所とは感じませんよね?

それは、知らないおじさんとは承認し合えないからです。

同じように家庭も、ソファや食事があるだけでは居場所になりません。

子どもにとって居心地がいい場所にしたければ

承認欲求を満たすことが必要です。

では、子どもの承認欲求をどう満たすか?

それは、「言葉かけ」という方法です。

言葉かけの細かいやり方については

「言葉かけマスターコース」でご紹介しているので

ここでは省略します。

3点目は、ゴールの共有、です。

これは、メンバー同士が、同じゴールを持っていることです。

例えば、

サッカーをやりに来た子供たちの中で、

「俺は家でゲームしていたい。」という子供が一人でもいたら

お互いに困りますよね。

そういう意味で、

うちら家族は○○のために一緒に暮らしている

というゴールが必要です。

ここで、よくあるのが

「子どもが自立するために親子で一緒にいる」

というゴールです。

親として当然のゴールのように思えますが、

これは不登校の場合、もっとも親子関係を悪化させます。

なぜなら、裏を返せば

「自立しないなら、一緒にいる意味がない」

ということになるからです。

親は裏の意味を考えていなくても、

不登校のお子さんは違います。

裏の意味を読み取っているのです。

現に、不登校のお子さんと話していると、

「どうせ僕は自立できないから、消えてしまいたい」

といった内容のことを異口同音に訴えます。

つまり、

「子どもが自立するために親子で一緒にいる」というゴールは

お子さんを追い詰めてしまう恐れがあるのです。

もしも、家庭をお子さんにとっての居場所にしたいなら、

もっと壮大なゴールの方がいいでしょう。

例えば

「私たち家族は理想の社会のモデルケースになるため、一緒にいる」

ぐらいのゴールです。

実際、家族は社会の最小単位です。

理想の社会がどんなものかは、あなた自身が決めていいのです。

戦争があったほうがいいのか?差別があったほうがいいのか?

飢餓があったほうがいいのか?

ちなみに私は子供が自由に生きられる社会が理想だと思っています。

不登校だろうと登校していようと、将来の制約を受けない、そんな社会です。

それが正しいか正しくないかは分かりませんが、

私の価値観ではそれが理想というだけです。

では、ここまでをまとめます。

お子さんが学校のことを話してくれない場合、

その原因は家庭がお子さんにとっての「居場所」に

なっていないことにあります。

では、居場所とは何かというと、

次の3つを満たす場所です。

1.行動の自由

2.承認

3.ゴールの共有

今日のお話は以上です。

ありがとうございました。

>>>不登校の接し方が分かる「言葉かけ」マスターコースを学ぶ

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